とある電気技術者の資格挑戦記

電気、情報系の資格のこと、仕事のこととか

エンベデッドシステムスペシャリスト試験に向けて

コロナウイルスの影響が懸念されますが、4月の情報処理技術者試験は現時点では予定通り実施されるとのことで、勉強を進めています。
午前の学習は一通り終わった(午前Ⅰは免除となるので午前Ⅱのみ)ので、午後試験に向けて過去問を中心に進めているところです。
情報処理技術者試験は試験区分問わず、午後試験が本番です。特に、応用情報や高度情報になると、専門分野の知識だけでなく、問題文を読み込む読解力が求められます。

午前Ⅱの対策

基本知識を抑えつつ、とにかく過去問をやり込みます。
情報処理技術者試験の午前は、総じて過去問からの流用が多いです。
試験は40分で25問の短時間勝負です。
足切りされないようある程度余裕を持った点数を確保しつつ、午後に向けて体力を温存します。


なお、2020年試験から、高度区分のすべての試験で情報セキュリティ分野が重点分野になります。
エンベデッドシステムでも、従来よりも難易度の高い問題が出題される可能性があるので、過去問以上の対策をしておきたいです。

午後Ⅰの対策

90分で大問2題(必須1題、選択1題)を解きます。配点割合が4:6なので、大体35分と55分の配分でしょうか。
31年度春季を解いてみた感想は、「問題の難易度はそこまで高くないが、とにかく時間が足りない」ということ。
選択はソフトウェアかハードウェアのどちらかですが、本番で判断する余裕はなさそうです。

午後Ⅱの対策

120分で大問1題を選択して解答します。
午後Ⅰに比べるとじっくり時間をかけられる気がしますが、午後Ⅰよりも一段難しく、如何に集中力を維持できるかがポイントだと思います。
31年春季のソフトに取り組みましたが、問題文だけで8ページ超というボリュームに苦戦。膨大な情報量の中から要点を整理する技術が求められます。

参考書

エンベデッドシステムは他のスペシャリスト系(ネットワークやデータベース)と比べるとマイナーなため参考書の選択肢は少ないです。
2018年発行ですが、H31年度の問題と解答解説はWebからダウンロードできます。

情報処理教科書 エンベデッドシステムスペシャリスト 2019~2020年版
情報処理教科書 エンベデッドシステムスペシャリスト 2019~2020年版
翔泳社

公務員の資格取得事情

技術系公務員には、資格を積極的に取得する人と、ほとんど取得しない人の2種類に別れます。
前者については、人によってはとことん積極的で、技術士や電験二種等、難関の資格を取得している人もいます。同じ職員として心から尊敬します。
一方、取得しない人はほとんど興味を示しません。同じ電気の職種でも、電験三種を持っていない(受験しようとしない)人も少なからずいます。


難関の資格を所持しているからといって、その職員が必ずしも仕事ができるというわけではないですし、民間のように資格手当もなければ、資格を取得しても人事評価に反映されにくいことを考えると、取得しない側の主張も仕方ないのかなと思います。


私も、こうしたブログを書いている以上、資格を取得する側に属していると思いますが、どこまで業務で活かせているか悩むこともあります。
それでも、工事の発注や施設の維持管理業務を遂行する上で、業者と少しでも対等に話ができるようになる点で、意味のあるものだと思っています。「発注側が何も分かりません」では、国民や市民への説明責任が果たせませんし、そもそも技術職員の存在意義がなくなります。


「仕事をする上で一定の知識は必要となるので、専門分野の資格を積極的にとってほしい。電気であれば電験三種は多くの人に取得してほしい」
これは採用一年目の時、技術職員の集まる研修で、ある先輩職員から言われた言葉です。
技術は経験を積んでいくことで自然に身に付いていくものもありますが、断片的・局所的な知識になりがちです。技術を体系的に学び、それを証明する術として資格取得は一番の近道だと思います。

認定電気工事従事者講習

3月に行われる認定電気工事従事者の講習案内が届きました。


電気工事士には第二種電気工事士と第一種電気工事士の2つがよく知られています。
私の所持している第二種電気工事士は、家庭等の一般用電気工作物の工事しか行えず、事業所等の自家用電気工作物の場合は、たとえ低圧であっても扱うことができません。
自家用電気工作物の低圧部分の工事をできるようにするのが、認定電気工事従事者になります。
現状仕事で使うことはありません(殆どが工事発注のため)が、部署異動によっては軽微な修繕等で使うことがあるため取得しておきたいなと思います。


実務経験がない場合、講習を受講する必要がありますが、受験資格は
(1)第二種電気工事士免状の交付を受けた人
(2)電気主任技術者免状の交付を受けた人
のどちらかです。
私は第三種電気主任技術者の方で申し込みました。


講習費用は12,500円とそれなりですが、講義のみで工具や電線等の材料が不要です。
工具と配線・器具で3万以上の費用が必要な第二種電気工事士と比べると、安く思えてしまうのは不思議です。笑
とはいえ、高い費用をかけて受講するものです。一つでも多くのことを学んで帰ってきたいと思います。